年の瀬を迎え、なんとなく慌ただしさを感じます。
こんな時節に、読んでおきたい詩です。

 

いろんなものを抱えながらの人生です。
良いお年をお迎えください。

 

 

 

きのうはあすに  中桐雅夫

新年は、死んだ人をしのぶためにある、
心の優しいものが先に死ぬのはなぜか、
おのれだけが生き残っているのはなぜかと問うためだ、
でなければ、どうして朝から酒を飲んでいられる?
人をしのんでいると、独り言が独り言でなくなる、
きょうはきのうに、きのうはあすになる、
どんな小さなものでも、眼の前のものを愛したくなる、
でなければ、どうしてこの一年を生きていける?

                    『会社の人事』