寺報「勝友」に、年回忌表を掲載してあります。

 

70回忌や100回忌まである回忌をご覧になって、「会ったこともない人の法事をしなければならないのですか」と仰る方がいました。

「お会いしたことがないからこそ、法事をしないではいられない。そんな在り方でいたいですね」とお応えしました。

 

昨今、宗教儀礼は簡素化の傾向です。
弔いあげは、13回忌や33回忌までというシステムを主張する方もいますし、1周忌や3回忌くらいでいいんじゃないのという空気もあります。
私たちの寿命が長くなるにつれ、死者の命の時間は短くなるようです。

 

しかし、この世は、生きている者のためだけにあるのではない。
死者のための時間もあるはずです。

 

ご法事を行うなかで、そんな「ものの見方」を共有できたらと願います。