やなぎに
雪折れなし

 

アシとオリーブの木

アシとオリーブの木が口論していました。
どちらがしんぼう強くて、力があって、しっかりしているかで、いいあらそっているのです。

オリーブの木は、アシに向かってこう言いました。
「おまえなんか、へなへなで、てんでいくじなしさ。ちょっと風が吹けばすぐにおじぎして、まいったというじゃないか」

「・・・」 アシはだまったきり、なにも言い返しません。
 

そこへ、まもなく強い風が吹いてきました。
ビュー、ビューと吹きまくる風の中、アシはさんざんにゆさぶられ、おじぎをさせられましたが、ぶじに切りぬけました。
ところが、オリーブの木は風にはむかってがんばっているうちに、ポキリと折れてしまいました。