この杯を受けてくれ

どうぞなみなみ注がしておくれ

花に嵐のたとえもあるぞ

さよならだけが人生だ    井伏鱒二 『厄除け詩集』

 

以下の漢詩が、この詩の基になりました。

 

勧酒   于 武陵

勧 君 金 屈 巵  君に勧む金屈巵(きんくっし)

満 酌 不 須 辞  満酌(まんしゃく)辞するを須(もち)いず

花 發 多 風 雨  花發(ひら)けば風雨多く

人 生 足 別 離  人生別離足(おお)し