梅の花が親しく感じられる節になると、思い出す句があります。
春風に 綻びにけり 梅の花
枝葉にわたる 疑いもなし 道元禅師
小浜市佛国寺、観音講で原田湛玄老師は「この梅の花とはご自身のことなんですよ」と示されました。
梅の花が自分自身とは、どういうことでしょうか。
湛玄老師のお言葉です。
「皆様お一人、お一人の真実の命の花が、実は春風にほころびにけり、です。
春風は何時吹いてくるのかなあ。
答えは何時もここで申し上げております。今ここ、今ここ、今ここを素直に成り切って参りますと、その白梅、紅梅がはるかぜに素直に綻んで参りますように、皆様の真の命の梅の花が、必ずブウッーと命を充実、充実なさっておられる。
その素直さが其処にホロ、ホロと、こう綻びて参るのであります。油断出来ないのは、常に今ここ」
今春、共に梅の花の目配せに気づきたいものです。