内田麟太郎さんの詩です。
まぶしく、やさしくあった世界です。
けれども、そこに、淀んだり歪んだり、比べたり奪い合ったりしている自分がいませんか。
春、今一度、姿勢を調えたいものです。
誕 生 内田麟太郎
いのちは
なぜ うまれてくるのだろうか
このよがくるしいばかりなら
うまれてこなければよいのに
このよがかなしいばかりなら
うまれてこなければよいのに
まるで とおい とおい むかし
せかいはしあわせだったというように
あかんぼうはうまれてくる
「ほら ごらん。
これがほんとうのせかいです」と
いうように
ぼくらをまぶしくさせながら
ぼくらをやさしくさせながら