詩
人生百に満たざるに 寒山
2020年6月17日 詩
人生百に満たざるに 寒山 人生不満百 人生百に満たざるに 常懐千載憂 常に千載の憂いを懐く 自身病始可 自身病始めて可ゆれば 又為子孫愁 又た子孫の為に …
鳥は飛ばねばならぬ 坂村真民
2020年3月11日 詩
鳥は飛ばねばならぬ 坂村真民 鳥は飛ばねばならぬ 人は生きねばならぬ 怒涛の海を 飛びゆく鳥のように 混沌の世を 生きねばならぬ 鳥は本能的に 暗黒を突破すれば 光明の島に着くことを 知っている そのように人も 一寸先は …
人生の午後のある日 長田 弘
2020年2月26日 詩
人生の午後のある日 長田弘 話のための話はよそう。 それより黙っていよう。 最初に、静けさを集めるのだ。 それから、テーブルの上に、 花と、焼酎を置く。氷を詰めた 切子ガラスに、透明な焼酎を滴らし、 目の高 …
こんな静かな夜 長田 弘
2020年1月1日 詩
こんな静かな夜 長田 弘 先刻まではいた。今はいない。 ひとの一生はただそれだけだと思う。 ここにいた。もうここにはいない。 死とはもうここにはいないということである。 あなたが誰だったか、わたしたちは 思いだそうともせ …
ゲストハウス ルーミー
2019年12月25日 詩
ゲストハウス ルーミー 人間という存在は、みなゲストハウス 毎朝、新しい客がやって来る 喜び、憂鬱、卑しさ、そして一瞬の気づきも 思いがけない訪問者としてやって来る 訪れるものすべてを歓迎し、もてなしな …